食事の記録は書けても、水分だけの記録になると急に手が止まる——そういう場面はないでしょうか。
「お茶でむせた」「あまり飲めていない」だけでは、次に記録を読む人に何がどう変わったのかが伝わりません。かといって、毎回の水分記録に食事と同じ分量の文章を割くのも現実的ではありません。
このページは、水分摂取にまつわる場面ごとに、そのまま使える記録の例文を並べたものです。むせ・とろみ・飲水量の低下といった場面を中心に、必要な分だけ拾って使ってください。
例文はひな形です。実際の記録は、目の前の利用者さんの様子・対応・結果に合わせて言葉を差し替えてお使いください。
水分の記録で押さえておきたいこと
水分摂取の記録が薄くなりやすいのは、量や回数といった「数字」だけで終わってしまいがちだからです。数字に加えて、その場でどう対応したかを一言添えると、記録として意味を持ちます。
- △ 水分摂取量が少ない。
- ○ 午前の水分摂取量が少なかったため、こまめに声かけをしたところ、午後は摂取量が持ち直した。
とろみやむせが絡む場面では、対応の内容(とろみの濃度を変えた・様子を見ながら介助した、など)まで書くと、次に記録を見る人が状況を追いやすくなります。
シーン別・水分摂取の記録例文
水分でむせる
- お茶でむせが見られたため、とろみの濃度を調整して様子をみた。
- 水分摂取時にむせが続いたため、看護師へ報告し、とろみの必要性について相談した。
- とろみを付けた水分ではむせが見られなかった。今後もとろみ付きで提供することを検討する。
- 飲み込んだ後にノドがゴロゴロした様子があり、複数回に分けて飲み込んでもらうよう介助した。
とろみの濃度を調整した記録
- これまでのとろみの濃度でむせが増えてきたため、やや濃いめに変更して提供した。
- とろみを薄めにしたところ、むせなく飲み込めた。この濃度で数日様子をみることとした。
- とろみ剤の分量を見直し、とろみの付き方にばらつきが出ないよう調整した。
飲水量が少ない・脱水が心配なとき
- 本日の水分摂取量がいつもより少なめだった。時間を変えて水分を促し、摂取量の推移を確認する。
- 飲水量の低下がみられたため、IN/OUTのバランスを確認し、経過を観察することとした。
- 気温が高い日で発汗も多く、水分摂取量が伸びなかった。こまめな声かけで摂取を促した。
水分をすすめる場面
- 食間に自発的な水分摂取が少ないため、時間を決めて声かけを行った。
- 好みの飲み物に変えたところ、摂取量が増えた。今後も本人の好みを聞きながら提供する。
- 水分摂取を促したが、その場では応じられなかった。時間をおいて再度お声かけした。
全体・良好な記録
- 水分摂取は目標量に対しほぼ達成できた。むせなく摂取された。
- とろみ付きの水分を、見守りのもと自力で摂取された。
- 1日を通して水分摂取にむらがなく、体調面の訴えもなかった。
例文を「探す」のをやめたい方へ
ここまで読んで、「この組み合わせを毎回考えるのも手間だな」と感じたかもしれません。
食通ケアプランナーでは、むせ・とろみの調整・飲水量の低下といった気づいた点にチェックを入れると、その場面に合った記録の文章が自動で組み上がります。文体や長さも選べるので、施設の記録の書き方に合わせて調整できます。
例文を探してコピペする作業そのものを、丸ごと省くための道具です。個人で月あたり数百円から使えます。
※ このページの例文は無料でご自由にお使いいただけます。ツールはあくまで「毎回探すのが面倒」という方向けの選択肢です。
よくある質問
Q. 水分摂取量の目標値も記録に書くべきですか?
施設や利用者さんごとに目標値の設定は異なります。ここでの例文は「量+対応+結果」の骨組みを示したもので、具体的な目標値(ml数など)は各施設の様式に合わせて補ってお使いください。
Q. むせが続くときはどう記録すればいいですか?
その場での対応(とろみの調整・声かけ・複数回嚥下など)と、その後の様子をあわせて書くことをおすすめします。むせが繰り返し続く場合は、担当医や看護師への相談を検討する旨を添えておくと、記録が次の対応につながりやすくなります。
Q. 食事全体の記録例文はありますか?
食事の場面全般の例文は「食事・食事介助の記録 例文集」で、より広く扱っています。あわせてご覧ください。